家族葬の平安祭典

冠婚葬祭を通じて絆づくりの場を提供するウェルライフグループ

MENU

平安祭典トップ

葬儀・お葬式の基礎知識

お通夜のマナーを完全解説

マナー

公開日 │ 2024年03月28日

お通夜のマナーを完全解説|参列者・遺族が心得ておくべき基本の振る舞いについて

お通夜のマナーを完全解説|参列者・遺族が心得ておくべき基本の振る舞いについて
お通夜のマナーを正しく知らないまま式に参列をすると、遺族に対して失礼になってしまう可能性があります。一方の遺族側にとっても、故人が生前中にお世話になった方などをお迎えする立場上、応対や振る舞いについて注意すべき点がいくつも存在しています。

とはいえ、お葬式自体の規模が縮小している傾向にあり、式に参列した経験が少ない方も増えてきているため、適切なマナーを知る機会が少なくなってきている状況といえるでしょう。

そこで今回はお通夜に参列する際の服装や持参する香典、焼香の作法など参列者が心得ておくべきマナーを完全解説いたします。

また、遺族側が知っておくべきマナーについてもあわせてご紹介しておりますので、もしもの際に備えてしっかりと内容を理解しておくようにしましょう。

1.お通夜とは?

お通夜とは、故人と近しい親族や友人などが集まって最期の夜を過ごす儀式を指します。その名前の由来としては、次の日の朝まで「夜」を「通して」おこなっていたことから通夜と呼ばれており、別名で夜伽(よとぎ)とも呼ばれています。

また、通夜には仮通夜、半通夜、本通夜といった区分けがされることもあるため、以下でそれぞれの違いを順番にみていきましょう。

  • 仮通夜
    故人が亡くなった当日に近しい身内のみで過ごすことを仮通夜といいます。仮通夜では僧侶を自宅に呼んで枕経をあげてもらうこともありますが、限られた人数で執り行われるため、あまり儀式的な雰囲気がないのが特徴です。
  • 半通夜・本通夜
    翌日の朝まで夜通しおこなわれる通夜を「本通夜」と呼ぶのに対し、1時間〜3時間程度で終了する通夜を「半通夜」と呼ぶことがあります。

    最近では夜間に寝ずの番を務めて、お線香を絶やさずに翌日まで過ごされる方も減ってきており、身体だけでなく精神的な負担も大きいことから「半通夜」の形式で通夜の儀式を執り行う機会が増えてきています。

2.参列者側が気をつけるマナー

2-1.参列時にふさわしい服装とは?

  • 男性
    喪服として着用可能な黒のスーツに白無地のワイシャツ、黒無地のネクタイ、黒靴下、黒靴を着用します。ボタンダウンのシャツやローファーの革靴などはカジュアルな装いとなるため、なるべく避けたほうが無難です。
  • 女性
    光沢感のない黒無地のワンピースにボレロ、またはアンサンブル、スーツなどのブラックフォーマルを着用するようにしましょう。その場合、なるべく肌の露出が少ないものを選ぶようにします。

    その他にも肌の露出を避けるため、30デニール以下のストッキングを着用し、靴は黒色を基調とするシンプルなデザインのパンプスを選ぶのがよいとされています。また、歩いた時にコツコツと大きく音が鳴ってしまうようなハイヒールなどの着用は避けるようにしましょう。

2-2.持参する香典の金額や表書きについて

香典袋の表書きは参列した式の宗教形式にあわせた文言のものを持参します。仏式では「御霊前」、キリスト教式では「御花料」、神式では「御神前」「御玉串料」と記載のある袋を用意しましょう。

ただし、参列前に形式が分からないことも多いため、その際はどの宗教でも差し障りのない「御霊前」の封筒を選んでおくことをおすすめします。

また、内袋に入れるお札については、新札ではなく旧札を使用するのがマナーです。

もし手元に新札しかない場合は、一度半分に折った後で折り目を付けてから中にお入れするようにしましょう。 香典として包む金額の目安は故人との関係性によって異なるため、参考までに以下でご紹介させていただきます。

祖父母 5,000円
親(実親、義理の親) 100,000円
兄弟/姉妹 50,000円
おじ・おば 10,000円
上記以外の親戚 10,000円
職場関係 5,000円
勤務先社員の家族 5,000円
取引先の関係 10,000円
友人又はその家族 5,000円
隣人、近所 5,000円
その他 5,000円

出典:香典に関するアンケート調査(令和3年度)
(※全回答のうち最多回答額を引用)一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会

2-3.お悔やみの言葉

代表的なお悔やみの言葉としては「この度はご愁傷様でございます」や「心よりお悔やみ申し上げます」といったものが挙げられます。

また、それらと合わせて「誠に残念でなりません」といった言葉を添えるとより丁寧です。

いずれも堅苦しい表現をしたり、長々と言葉を連ねるのではなく、手短にお悔やみを伝えることが大切なマナーとなっています。

2-4.お焼香の作法

斎場でお焼香の案内があった際には、以下の流れに沿って進めるようにしましょう。

  1. 焼香台の前に進む
    係のスタッフより声が掛かってから、案内に従って焼香台の前まで進みます。数珠を持参された方は予め手元に用意しておきましょう。
  2. ご親族・祭壇前の遺影に一礼
    まずは参列している親族に向けて一礼をします。親族が左右両側に分かれて座っている場合は、それぞれに向けて1回ずつ一礼をおこない、最後に祭壇前の遺影写真に向けても一礼をします。
  3. 合掌
    故人の冥福を祈り、自身の胸元で手を合わせ合掌します。
  4. 焼香
    右手の親指・人差し指・中指の3本指で抹香をつまみ、そのまま右手を額の高さまで上げた後に隣の香炉の中に落とします。

    焼香の回数は宗派によって異なるため、自身の信仰する宗派があればそれに従うと良いでしょう。もし無い場合には動作を3回繰り返すのが一般的です。

    ただし、参列の人数によっては1回での焼香をお願いされる場合もあるため、その際は案内に従うようにします。

  5. 祭壇前の遺影・ご親族に一礼
    焼香をする前とは逆の順番で祭壇前の遺影とご親族にそれぞれ一礼をしていきます。その後、係のスタッフの案内に従い式場の外へ退出をしましょう。

2-5.通夜振る舞いの席

焼香を終えた後には通夜振る舞いといって、別室でお寿司や天ぷらなどの大皿料理が用意されていることがあります。参列者に向けたおもてなしから用意される場のため、そうした席にはなるべく立ち寄るのがマナーとされています。

もしも時間がなくてすぐに帰らなくてはならない場合には、飲み物だけでも一口頂いてから退席するとよいでしょう。 席で食事に手をつけられる方は故人の思い出話などをしながら、後から来られる親族とも適宜お話をされることをおすすめいたします。

ただし、あまり長居をしてしまったり、大声を出して騒いだりすることは却って迷惑になってしまうため、様子を伺いながら30分〜1時間程度で切り上げて帰るのがマナーとされています。

3.遺族側が気をつけるマナー

3-1.集合時間

遺族は参列者を迎える立場にあるため、お通夜の開式時間の1時間〜1時間半前に集合することが一般的です。到着した後は葬儀社のスタッフと打ち合わせをおこない、席の配置や供花の順番などを確認していきます。

開式時間が近づいてくると参列者が増えて慌ただしくなってくるため、不安な点や疑問点はこの間にしっかりと解消しておくようにしましょう。

3-2.参列者に向けた応対や挨拶

参列された方々に対しては適宜お礼を述べるなどして対応をしていきます。お悔やみの言葉を受けた際には「故人も喜んでいることと思います」といった言葉を述べ、故人の顔を見てもらったり、お線香を手向けて頂くといったご案内をされるとよいでしょう。

なお、通夜の場においては参列者全体に向けた挨拶の場は設けられないことがほとんどです。

とはいえ、通夜振る舞いの食事の席の前後など、状況によっては挨拶を求められる可能性もあるため、急遽話を振られても大丈夫なように短めの挨拶を考えておくと安心です。

3-3.お寺の僧侶への対応

お通夜の始まる30分前頃までには僧侶が式場に到着されます。式場内の準備などを確認した後は控室へと案内されますので、遺族も改めて僧侶に挨拶をしておくようにしましょう。

状況によってはその場でお布施や御車代などをお渡しすることもあるため、予め準備を整えておくと安心です。

4.通夜に参列できない時のマナー

4-1.早めに遺族へ連絡をする

参列者をお迎えする立場である遺族は、おもてなしとして人数に応じた通夜の料理や返礼品をご用意されています。

当日の参列が難しいことが分かった場合には、そうした準備に影響するため、なるべく早い段階で遺族に伝えておくことが大切です。

逆に急遽参列人数が増えるような場合も、速やかに連絡をしておくことをおすすめいたします。

4-2.告別式に参列する

2日間のお葬式を執り行った場合、通常は通夜に一般の会葬者が多く参列され、翌日の告別式は親族が中心の参列となるケースも多くなってきます。

ですが、遠方に住んでいたり、仕事の都合などでどうしても通夜に参列できない場合、親族以外の方であっても告別式に参加することは決して失礼にはあたりません。

その場合もお香典を持参して、式典にふさわしい服装(喪服)で身なりを整えてから参列するようにしましょう。

4-3.弔電や供花を出す

当日に参列できない場合には、弔電や供花を出すことを検討されると良いでしょう。

弔電を電話で依頼する際は「115」のダイヤルで簡単に注文することができます。また、最近では様々な企業が弔電のサービスを取り扱っており、インターネット上で申し込むだけで依頼も可能です。

供花については葬儀を執り行う会館や葬儀社宛に直接連絡をして申し込みをします。その際に名義札に記載する名前や金額も併せて伝えるようにしましょう。

お通夜のマナーを完全解説(まとめ)

お通夜に参列する際は一般的にブラックフォーマルと言われるような喪服を着用していきます。持参するお香典については故人との関係性に応じて大まかな目安があるため、適切な金額を持参されるとよいでしょう。

その他、お焼香の作法や遺族に掛けるお悔やみの言葉は、事前に内容をしっかり理解しておくと、いざ急な参列を求められた際も安心です。

また、遺族側にとっては参列者やお寺様を丁重にお迎えするために式場へ早めに来館しておくなど配慮をされるとよいでしょう。

通夜への参列が難しい場合には遺族へその旨をお伝えし、翌日の告別式への参列や後日に自宅へ伺うといったことも可能です。

ただし、いずれも相手方の心理的な負担とならないような心配りや気遣いが大切となりますので、これを機にお葬式のマナー全般を正しく心得ておくようにしましょう。