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葬儀・お葬式の基礎知識

お通夜や告別式に持参するお香典のマナーを徹底解説!

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公開日 │ 2021年10月08日

更新日 │ 2022年11月14日

お通夜や告別式に持参するお香典のマナーを徹底解説!

お通夜や告別式に持参するお香典のマナーを徹底解説!
告別式に持参する香典については、表書きの表記や中身の金額に至る部分にまで気をつけるべきマナーがあります。普段あまり馴染みのない風習も絡んでいるため、戸惑ってしまう方もいらっしゃるでしょう。特にお葬式では、「仏式」「神道」「キリスト教」など、様々な形式の宗教によって考え方が異なる部分があります。また同じ仏教の中でも、宗派によっては考え方が異なるケースも存在しています。

今回はそうした宗教・宗派ごとの違いに加えて、香典袋の外包みや内袋に記載が必要な表書きの内容に至るまで詳しく解説をいたします。また、実際の参列時に慌ててしまうことがないように、記帳をしてから受付を済ませるまでの流れについても順番にご紹介をいたしますので、ぜひ参考にしてください。

1.宗教や宗派によって表書きが異なる

1-1.一般的には御霊前の表記が多い

香典袋の表書きとして、一般的によく見かける表記は「御霊前」や「御仏前」です。これは仏教において、人が亡くなってからは「霊」として存在し、49日を迎えた後(四十九日法要の後)に「仏」になるという考え方に由来するものになります。

そのため、仏式のお通夜や告別式にお香典を持参する際は、基本的に「御霊前」の表書きの香典袋に入れるようにします。一方で「御仏前」の表書きは、四十九日法要や一周忌、三回忌などの、後に続く法事の際に使用するものになります。

1-2.浄土真宗の場合は御仏前になる

同じ仏教であっても、宗派が浄土真宗の場合は例外として「御霊前」を使用しません。なぜなら浄土真宗では「即身成仏」といって、亡くなった後にすぐ成仏(仏になる)するという考え方をするため、お葬式の時でも「御仏前」という表記が正しくなります。

1-3.神道やキリスト教の場合の表書き

仏教以外のお葬式で代表的なのは神道やキリスト教があげられるでしょう。これらの宗教でも、それぞれ表書きの表記が異なります。

神道ではお焼香の代わりに玉串を用いてお参りをおこなうため、香典袋も「御玉串料」「御榊料」といった表記にすることが望ましいです。一方のキリスト教に関しては、式中に献花をおこなうというのもあり、「御花料」「お花代」という表書きがよいとされています。

1-4.迷った時や宗教がわからない場合は御霊前で問題ありません

宗教によって表書きが異なり、さらに同じ宗教内でも宗派によって表書きを変えなくてはいけないとすると、つい頭を悩ませてしまう方もいらっしゃるかと思います。また、訃報用紙として掲示されている情報内には宗教の記載がないことも多く、いざ式場に到着してみない限り、詳細が分からないということも多々あります。

そうした際には、基本的にどの宗教、宗派であっても「御霊前」の表書きで統一してしまっても問題ないとされています。また最近では無宗教での葬儀がおこなわれることも増えてきていますが、その場合でも表記は「御霊前」で問題ありません。

2.香典袋の記入方法

香典袋には表書き以外にも名前や住所、お香典の金額など、記入が必要な内容があります。それぞれの内容について「外包み」と「内袋」に分けて順番に見ていきましょう。

2-1.外包みに記載する内容

香典袋には水引と呼ばれる黒白(あるいは黄白の場合もある)の飾りがついていますが、その下部分に名前を記入する必要があります。その際は、「涙で文字が滲んでしまった」という意味を込めて薄墨の筆ペンを使用するのがマナーとされていますが、最近ではそこまで意識されなくなっており、通常の筆ペンやボールペンを使用しても問題ないとされています。

名前に関して、夫婦の場合は上部分に苗字を記入し、下部分にそれぞれの名前を並べて記載するようにしましょう。ご友人などで2名3名となる場合には、同じ大きさで各個人の名前を横に並べて表記するようにします。

また、会社関係では部署毎でまとめてお香典を1つ用意することもありますが、その際は記入する名前が多くなってしまうため「〇〇部 一同」といった表記で記載をしましょう。

2-2.内袋に記載する内容

内袋には主に住所やお香典の金額を記載するようにします。こちらに関しては薄墨にしてしまうと余計に見づらくなってしまうため、はっきりと分かるように濃い色のペンを使用して書くようにしましょう。また、金額に関してもなるべく「壱、参、伍」といった漢数字を用いるのがよいとされています。

その理由として、数字の場合は後から0を付け足すことが出来てしまうので、金額に間違いが起こらないようするためとされています。

3.受付へ提出するまでの流れ

3-1.芳名カードへ記帳する

式場に到着後、まずは用意されている芳名カードに住所や名前、電話番号などの情報を記帳するよう案内をされます。預かっているお香典がある場合には、香典袋の内袋の部分を見ながら必要な情報を記入するようにしましょう。

3-2.カードとお香典を一緒にして受付へ提出

記入済みのカードは必ず受付まで持参して、お香典と一緒に提出します。複数ある場合にもその人数分を合わせて持っていくようにしましょう。

3-3.返礼品の引換券を受け取る

その場ですぐにお香典返しの返礼品をもらう場合もありますが、お帰りの際に渡す場合には一旦引換券としてカードを受け取ることもあります。その際は出したお香典の個数分の引換券を受け取るようにして、帰り際に忘れずに返礼品と交換してもらいましょう。

4.気をつけるべきお香典マナー

4-1.香典の包み方

お香典で新札のお金を入れてしまうと「不幸を予期していた」という意味をあらわしてしまうため、旧札で用意することがマナーとされています。もし新札しか手元に無い場合には、一度折り目を付けた上で袋に入れるようにしましょう。

また、お香典を持参する際には、香典袋に入れただけの直の状態ではなく、袱紗(ふくさ)と呼ばれる布で包んでおくといった配慮もマナーとされています。袱紗については仏具店や量販店で1,000円〜5,000円程度で購入することが出来るため、いざという時に備えて手元にあらかじめ準備しておくと安心です。

4-2.香典として包む金額の目安

香典の金額については故人との関係性によって異なり、関係が近い方ほど高い金額を包む傾向にあります。以下が目安の金額となりますので、ぜひ参考にしてください。

関係性 香典の金額
故人の子供 50,000円~100,000円
孫・故人の兄弟 30,000円~50,000円
親戚(甥・姪・いとこなど) 10,000円~30,000円
友人・知人 5,000円〜10,000円
会社関係・近所など 3,000円〜5,000円

なお、昔ながらの風習で「別れる」「縁を切る」といった意味合いを含む偶数でお札を用意することはマナーとしてふさわしくないとされています。そのため、2万円や6万円といった単位の金額で香典を渡すことは控えるようにしましょう。

1万円や3万円といった金額も数字の面では偶数となりますが、ここでいう偶数は頭の数値である「1」や「3」の部分を指すため、お包みするのに問題はありません。他にも「死」「苦」という言葉を連想させる「4」や「9」の付く金額も縁起がよくないとされているため、原則として避けたほうがよいでしょう。

4-3.通夜か告別式のいずれか片方しか参列できない場合

仕事の都合やどうしても外せない用事などがあり、通夜と告別式のいずれか片方にしか参列ができない場合、香典はどちらでお渡ししても差し支えありません。また、参列が叶わない方がいらっしゃる際に、その方の香典を預かって代わりに受付を済ませることも全く問題ありません。

ただし、地域によっては「通夜見舞い」と「香典」とで分けて渡すといった風習が根付いてるところなどもありますので、渡し方に迷った際は周囲の方や葬儀社のスタッフに確認をとっておくと安心です。

4-4.受付がない時の香典の渡し方について

最近では家族葬が増えてきており、参列する人数や関係性があらかじめ分かっていることが多いため、香典用の受付を設けていないケースもあります。その場合には、受付で渡すのではなく、喪主へ直接香典を渡してしまって構いません。

ただし、家族側が事前に香典辞退を申し伝えている場合には渡すのを控えるようにします。 中にはお気持ちだからといって強引に香典を渡そうとする方もいらっしゃいますが、かえって遺族に精神的な負担をかけてしまうことになるため、決して無理強いはしないようにしましょう。

お通夜や告別式に持参するお香典のマナーを徹底解説(まとめ)

本来宗教や宗派によって「御霊前」「御仏前」「御玉串料」「御花料」など、お香典の表書きが異なります。ですが、参列前の段階で事前に宗教や宗派が分かるケースは稀なため、基本的には「御霊前」と表記があるもので持参をしてしまっても問題ありません。

一方で、香典袋に記載する名前の表記、金額などの情報は特に大きな違いはありません。これらの情報については薄墨の筆書きがよいとされていましたが、現在ではそこまで気にされる方も多くないため、通常の筆ペンやボールペンで記載しても問題ないとされています。

他にも、記帳をしてから受付を済ませるといった流れなども、各宗教・宗派においてほぼ共通となりますので、今回ご紹介したマナーも含めて事前に知っておけば、いざ急な参列になったとしても慌てずに済みます。