家族葬の平安祭典

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知識

公開日 │ 2025年07月31日

棺に入れるもの・入れられないものとは?判断するときに大切なこと

故人様の棺には、副葬品としてお花や手紙、生前に愛用されていたものなどを入れます。副葬品は、故人様への感謝と旅立ちの願いを込める大切なものです。

しかし、火葬の安全性やご遺骨への影響を考慮すると、棺に入れられないものもあります。故人様のご遺骨を美しくお残しし、滞りなく火葬を執り行うために、どのような副葬品が適切であるかを理解しておきましょう。

今回は、棺に入れるものと入れられないものについて解説します。棺に入れるものを考えるときに大切なことも解説するので、お役立てください。

1.棺に入れる一般的なもの

棺に入れる一般的なものには、お花や手紙、写真などがあります。故人様が生前に愛用していたものを入れることもあります。

棺に入れる一般的なものについて解説します。

1-1.お花

棺に入れるもので最も一般的なのは、お花です。

お花は、故人様に感謝を伝え、旅立ちを彩る大切な副葬品です。

1-2.手紙や写真

故人様へ直接語りかけることのできない感謝と想いを伝えるために、棺の中には手紙や写真を入れることもできます。手紙や写真など紙製品は火葬の燃焼の妨げにならないため、安心して納められます。 ただし、写真に故人様以外が写っている場合は、配慮が必要となることがあります。

1-3.故人様が生前に愛用していたもの

棺には衣類や食べ物など、故人様が生前に愛用していたものを入れることもできます。故人様が愛読されていた書籍や趣味で大切に使われていた道具なども、副葬品としてよく納められています。 故人様のお人柄を偲ばせる品々を納めることで、棺の中が故人様らしい空間となり、ご遺族様も故人様との思い出を深く心に刻むことができるでしょう。

1-4.その他

上記以外にも、故人様との思い出を感じられるさまざまな副葬品を、棺には入れることができます。

一般的に棺に入れられる、その他の副葬品の例は以下のとおりです。

  • 故人様が生前嗜まれていたお酒やタバコ
  • 御朱印帳や折り鶴
  • 愛情を注いだペットのおもちゃや首輪

故人様の生前の暮らしを偲び、安らかに旅立てるよう心を込めて、副葬品をご準備することが大切です。 ただし、お酒は缶や瓶ではなく紙コップに注ぐ、ペットのおもちゃや首輪は布製のものに限る、など副葬品は火葬の燃焼に支障がない範囲に納めなくてはなりません。故人様を大切に想う気持ちを優先しつつも、火葬の妨げにならないか、ご遺骨に影響を与えないかを判断することが重要です。

2.棺に入れられないもの

棺に入れられないものは、以下のとおりです。

公害(CO₂やダイオキシンや有害ガスなど)の発生源となるもの

・ビニール製品(ハンドバック・靴・玩具など)
・化学合成繊維製品(衣類・寝具・敷物など)
・発泡スチロール製品(枕・緩衝材パッキンなど)
・その他(CD・ゴルフボールなど)

燃焼の妨げとなる燃えにくいもの

・スイカやメロンなど水分を多く含む果物
・辞書やアルバムなど厚みのある書籍
・大きなぬいぐるみや大量の衣服など大型繊維製品

火葬炉設備の故障原因となるもの

・カーボン製品(杖・釣り竿・ゴルフクラブ・ラケット・竹刀・義肢装具など)
ご遺骨損傷の原因となるもの

・金属製品(パソコン・携帯電話・仏像など)
・ガラス製品(酒瓶・鏡・食器・めがねなど)
・爆発物(缶飲料・化粧品スプレー・ライターなど)

その他

・お金
・指輪などの貴金属
・ペースメーカー

棺に入れられないものは、思いのほかたくさんあります。 故人様のご遺骨を美しくお残しするため、また安全面や環境保護の観点からも、棺に入れるものには配慮を欠かさないことが大切です。

棺に入れてもいいかどうかの確認は、必ず事前に葬儀社に相談しましょう。

3.棺に入れるものを考えるときに大切なこと

棺に入れるものを考えるときに大切なことは、必ず葬儀社に事前確認することです。 故人様の生前のご意向を尊重し、宗派や地域の慣習に配慮することも重要です。棺に入れるものを考えるときに大切なことを詳しく解説します。

3-1.葬儀社に事前確認する

棺に入れられるもの・入れられないものは、葬儀社によって異なる場合があります。ご準備を進めたものの、火葬当日に棺に納められないと判明するのは、とても残念なことです。見慣れない品物が火葬に思わぬ影響を与える可能性もあるため、副葬品に関しては必ず事前に葬儀社に確認しましょう。

3-2.故人様の生前のご意向を尊重する

副葬品を選ぶうえでは、故人様が生前どのようなお気持ちでいらっしゃったか、ご意向を尊重することも大切です。 故人様が「棺に入れてほしい」と望んでいた品がある場合は、火葬に支障のない範囲で、ぜひお納めして差し上げてください。

故人様の想いを形にすることは、ご遺族にとって何よりの供養となるでしょう。

3-3.宗派や地域の慣習に配慮する

宗派や地域の慣習によって、棺に入れるべきもの・入れるべきではないものが存在することもあります。 特定の品の納入が推奨されたり、逆に禁じられたりすることもあります。宗派や地域の慣習に関してはご遺族でよく話し合い、故人様のご意向を尊重したうえで、慎重に判断しましょう。ご不明な点がございましたら、故人様の宗派の僧侶や、葬儀社にご確認いただくことを推奨いたします。

棺に入れるものは慎重に判断と確認をしましょう(まとめ)

故人様の棺に納める副葬品は、感謝と旅立ちの願いを込める大切な品です。一般的にはお花や手紙や写真、故人様が生前愛用されていた嗜好品などが選ばれます。一方、火葬の安全性やご遺骨への影響から、棺に入れられないものもあります。

具体的には、お金、金属、ガラス、プラスチック、水分を多く含むもの、ライター、ペースメーカーなどが挙げられます。棺に入れるものを選ぶときは、必ず葬儀社に事前確認し、故人様の生前のご意向を尊重しつつ、宗派や地域の慣習にも配慮しましょう。