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公開日 │ 2025年04月28日
【項目別】葬式での女性の服装マナー!よくある質問
もくじ

今回は、葬式での女性の服装マナーを項目別で徹底解説します。葬式にふさわしくない女性の服装やヘアメイクマナーも解説し、身だしなみに関するよくある質問にもお答えするので、ご参考にしてください。
1.葬式における女性の服装とは
葬式に参列する際に女性は、喪服を着用するのが一般的なマナーです。喪服とは、葬式や法要など弔事に着用する、黒い衣服のことです。墨黒や漆黒と呼ばれるような深い黒色の衣類で、女性はワンピースやスカートのセットアップスーツにジャケットを着用します。
ご遺族であれば、和装として着物を着用することもあります。喪服の特徴は、光沢を抑えた漆黒の素材であることです。 控えめなデザインで、装飾は極力避けられています。
1-1.葬式にふさわしくない女性の服装
葬式にふさわしくない女性の服装は、殺生をイメージさせるものです。具体的には、ファーコートやワニ革のカバンなどです。革製品を身に着ける場合は、光沢感のないものを選ぶようにしましょう。
女性は、スカートの丈にも配慮が必要です。スカートは膝が隠れる丈を選ぶのがマナーです。膝下5cm以上からふくらはぎまでの丈を目安に考えましょう。
葬式など弔事では、地味で落ち着いた装いを心がけ、故人様を偲ぶ気持ちを表すことが大切です。
2.【項目別】葬式における女性の服装のマナー
葬式における女性の服装のマナーを、項目別にまとめました。 靴・カバン・ストッキング・アクセサリー・上着、それぞれ確認することが重要です。葬式における女性の服装のマナーを項目別に解説します。
2-1.靴
靴は黒色で、光沢感のないパンプスを着用するのが女性のマナーです。 やや太めのヒールで、高さは1〜3cmほどが理想的です。ただし、妊娠中の方や高齢者の方は、ヒールのない靴を履いても構いません。黒色でもスニーカーやサンダルを履くのはマナー違反となります。
2-2.カバン
カバンは黒色で、布製のものを選ぶようにしましょう。光沢感がなければ、革製品でも許容範囲とされています。 金具や装飾が控えめで、ブランドロゴなどが目立たないものを選びましょう。
2-3.ストッキング
ストッキングの色は、黒の無地を選ぶのがマナーです。30デニール以下の肌がうっすら透ける程度の薄手が理想的です。 お通夜であれば「急いで駆けつけた」という意味合いから、肌色のストッキングを着用しても構いません。ストッキングは破れやすいため、念のため予備を持参するようにしましょう。
2-4.アクセサリー
アクセサリーを着用するのであれば、真珠のネックレスやピアス・イヤリングを着用しましょう。真珠のピアス・イヤリングは、一粒タイプを着用します。
二粒以上の真珠は、不幸が重なることを連想させるためです。
同じ理由から、ネックレスも二重など重ねず、ネックラインに沿った長さの一連のものを選びましょう。
アクセサリーは、葬式に参列する際の服装の必需品ではありません。着用しなくてもマナー違反にはならないため、着けない選択肢もあります。
2-5.上着
上着を着用するのであれば、黒やグレーなど控えめな色のコートを着用するのがマナーです。カジュアルなダウンコートは避け、派手なデザインは選ばないようにしましょう。ダウンコートもカジュアルな印象を与えてしまうため、基本的にはマナー違反となります。
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3.葬式における女性のヘアメイクマナー
葬式における女性のヘアメイクは、故人様を偲びご遺族に配慮するという観点から、控えめで清潔感のある印象を心がけることが大切です。まず、髪型ですが派手な印象にならないように、巻き髪や凝ったヘアアレンジなどは避けましょう。
金髪など髪色が明るい場合は、一時的に暗くするスプレーやワックスを活用するのも手段の一つです。短い髪はそのまま整えるか、耳にかけるなどして、顔周りをすっきりとさせます。長い髪は後ろで一つにまとめるか、低い位置で結びます。
前髪は目にかからないように整え、暗い印象にならないように気をつけましょう。
お化粧はナチュラルメイクを心がけ、アイシャドウやリップは薄く落ち着いた色味にするのがマナーです。ラメは使わず光沢感を抑えるために、全体的にマットな質感に仕上げましょう。女性も男性も、大切なのは清潔感です。「飾る」のではなく「整える」を意識して、弔事にふさわしいヘアメイクを施しましょう。
4.葬式における女性の身だしなみに関するよくある質問
葬式における女性の身だしなみに関して「喪服を必ず着用しなくてはいけないのか」、「ネイルをしている場合は落としたほうがいいのか」など、疑問が残る方もいらっしゃるかと思います。
最後に、葬式における女性の身だしなみに関するよくある質問にお答えします。
4-1.喪服がない場合はどうしたらいい?
女性で喪服がない場合、お通夜であれば黒色や紺色など、地味な色のスーツやワンピースを着用しても構いません。
お通夜は「訃報を聞いて駆けつける」という意味合いが強いためです。葬儀や告別式では、喪服を着用するのがマナーです。葬儀や告別式に参列する際にどうしても喪服を用意できない場合は、ブラックフォーマルとして、派手な装飾のない黒色のスーツやワンピースを着用しましょう。
4-2.パンツスーツの着用はマナー違反?
女性が葬式でパンツスーツを着用するのは、基本的にマナー違反です。一般的に洋装のドレスコードでは、パンツスーツはスカートに比べて格式が低いためです。ただし、家族葬や直葬など小規模な葬式では、パンツスーツでも参列できることがあります。
できるだけスカートスーツやワンピースを選ぶのが望ましいですが、パンツスーツしか持っていない場合や、急な弔問など、やむを得ない事情がある場合は、パンツスーツで問題ありません。
4-3.白ブラウスを着用してもいい?
女性が葬式で白ブラウスを着用するのは、基本的にマナー違反です。男性は喪服としてスーツの中に白シャツと黒ネクタイを着用するのが一般的ですが、女性は黒ブラウスを着用するのがマナーです。
理由は女性の喪服は元来、漆黒の着物やドレスであったことに起因しています。簡略化されても全身黒が望ましいということから、女性の白のブラウス着用は一般的にマナー違反となっています。
4-4.ネイルをしたまま参列するのはマナー違反?
派手な色や装飾のあるネイルをしたまま葬式に参列するのは、基本的にマナー違反です。可能であればネイルは落とすか、クリアやベージュなどの落ち着いた色に塗りかえましょう。ジェルネイルなどすぐに落としたり変えたりするのが難しい場合は、葬儀用の黒いフォーマル手袋を着用するのも選択肢の一つです。
葬式で女性は服装だけでなくヘアメイクにも気を配ることが大切(まとめ)
葬式における女性の服装マナーは、男性と比較して配慮するべき点が多く、メイクやネイルなど細かな点にも気を配らなくてはなりません。
服装も装飾品もヘアメイクも、華やかな印象にならないように、シンプルで落ち着いた雰囲気に仕上げるよう意識しましょう。
葬式の服装マナーは、故人様を偲びご遺族に配慮するためにあります。喪服の用意やヘアメイクの制限など、細かな点に気を遣うのは大変かもしれませんが、故人様とご遺族への弔事を示すことを大切に、失礼のないよう気を配りましょう。