知識
公開日 │ 2025年10月29日
位牌の処分はどうするべき?タイミングや注意点を徹底解説!
もくじ
1.位牌の処分方法
位牌は、お焚き上げか永代供養で処分するのが一般的です。 位牌は故人様の魂が宿っている大切なものであるため、処分するときも丁重に扱いましょう。 位牌の処分方法を詳しく解説します。
1-1.お焚き上げする
お焚き上げとは、寺院などで魂が宿っているものを焼却し、天へ還す供養方法のことです。位牌は故人様の魂が宿るものであるため、お焚き上げで処分するのが一般的です。お焚き上げは、菩提寺に依頼するのが基本となりますが、専門の業者に依頼もできます。菩提寺にはお布施を包み、専門の業者に依頼する場合は、事前に費用を確認しましょう。 お焚き上げは、大切な位牌を供養して処分できる最適な方法です。
1-2.永代供養する
永代供養とは、寺院や霊園に位牌を預け、永きにわたって供養を続けてもらう方法のことです。 少子高齢化や核家族化などによって、ご遺族が位牌の管理や供養を継続することが難しくなった場合に選択されます。 永代供養を依頼すると、位牌は寺院や霊園の位牌堂などに安置されます。
ただし、永代供養には期間が定められていることが多く、期間満了後は寺院や霊園で合祀されるのが一般的です。 永代供養を選択する場合は、事前に供養期間や費用、合祀後のことについて寺院や霊園と十分に確認しておく必要があります。
2.位牌を処分するタイミング
位牌の処分は、弔い上げで繰出(くりだし)位牌に変更するときに処分するのが一般的です。 位牌が傷ついたり壊れたり、引っ越したり仏壇を新たに購入したりするときに処分することもあります。
また、仮の位牌である白木位牌は、本位牌に切り替えるときに処分します。 位牌を処分するタイミングを詳しく解説します。
2-1.白木位牌から本位牌に切り替えるとき
白木位牌とは、故人様のご逝去後から四十九日までの間に使用する、仮の位牌のことです。 白木でできているため、耐久性が低いのが特徴です。 白木位牌は、四十九日法要で魂抜きの儀を執り行い、本位牌に切り替えられます。 本位牌に故人様の魂が移し替えられると、白木位牌は役目を終えます。 寺院などに依頼し、お焚き上げをして処分してもらいましょう。
2-2.弔い上げで繰出(くりだし)位牌に変更するとき
弔い上げとは、故人様の最後の年忌法要のことです。 三十三回忌や五十回忌などを弔い上げとすることが多く、故人様個別の供養は終了となります。 弔い上げのあと、故人様はご先祖様として供養されることになります。 個別の位牌は処分し、繰出(くりだし)位牌に、ご先祖様と一緒に祀るのが一般的です。
2-3.傷ついたり壊れたりしたとき
位牌は経年劣化で傷がついたり、ひび割れたり、文字が剥がれたりすることがあります。 何らかのトラブルで、壊れてしまう可能性もあります。
故人様の魂が宿る大切な位牌が傷ついたり壊れたりした場合は、新しい位牌を準備し、魂の移し替えの儀を執り行いましょう。
2-4.引っ越したり仏壇を新たに購入したりするとき
引っ越したり仏壇を新たに購入したりするときに、位牌を新調することがあります。 新居のスペースや仏壇のサイズなどによっては、位牌の大きさなどが合わなくなる可能性があるからです。
位牌を新調する場合は、故人様の魂の移し替えの儀を執り行ったうえで、元の位牌を処分しましょう。
3.位牌の処分はどこに依頼する?
位牌の処分は、菩提寺に依頼するのが一般的です。日頃からお世話になっている寺院に相談すれば、位牌の閉眼供養からお焚き上げまで、一連の供養と処分を安心して任せられます。
菩提寺がない場合は、仏壇・仏具店や、葬儀社に相談しましょう。専門の業者に依頼する選択肢もありますが、適切な供養や処分が行われない懸念がある点に留意してください。
4.位牌を処分するときの注意点
位牌を処分するときの注意点は、処分前に必ず閉眼供養(魂抜き)を執り行うことです。 位牌を処分するべきかご家族でよく話し合うこと、宗派や地域の慣習を確認することも大切です。 位牌を処分するときの注意点を詳しく解説します。
4-1.閉眼供養(魂抜き)を執り行う
閉眼供養(魂抜き)とは、位牌に宿っている故人様の魂を抜く儀式のことです。 この儀式を執り行うことで、位牌は宗教的な意味合いを失い、神聖な仏具から一般的な「もの」に変化します。 閉眼供養を執り行わずに位牌を処分してしまうと、故人様の魂が宿ったままとなり、供養ができなくなってしまいます。 故人様を適切に供養するために、閉眼供養は必ず執り行いましょう。
4-2.ご家族でよく話し合う
位牌は、ご家族にとって故人様を偲ぶための大切な心の拠り所です。 処分するかどうかは、ご家族やご親族間でよく話し合い、全員の理解と納得を得て決定することが大切です。 処分方法も含めて、慎重に話し合いを進めましょう。
4-3.宗派や地域の慣習を確認する
位牌の取り扱いや処分方法には、宗派や地域独自の慣習がある可能性があります。 たとえば、浄土真宗のようにそもそも位牌を祀らない宗派もあれば、白木位牌の取り扱いに関して独自の慣習がある地域もあります。トラブルを避けるためにも、位牌の処分を検討するときは、まずは菩提寺に相談し、宗派や地域の慣習に従った適切な方法を確認しましょう。 菩提寺がない場合は、信頼できる仏壇・仏具店や葬儀社に相談することを推奨いたします。
位牌はお焚き上げや永代供養で丁寧に処分しましょう(まとめ)
位牌は、故人様の魂が宿る大切な依り代であるため、処分するときは閉眼供養(魂抜き)の儀を必ず執り行わなくてはなりません。位牌を処分する主な方法には、寺院や専門の業者に依頼して焼却する「お焚き上げ」と、寺院や霊園で永きにわたり供養を続けてもらう「永代供養」があります。
処分するタイミングとしては、仮の位牌である白木位牌を本位牌に替える四十九日法要後や、故人様の個別の供養を終える弔い上げのときが一般的です。また、位牌の破損や仏壇の買い替え時なども、処分を検討するタイミングです。位牌の処分を依頼するときは、まずは菩提寺へ相談し、ご家族全員でよく話し合ったうえで、宗派や地域の慣習に沿った適切な方法を選ぶようにしましょう。














