準備
公開日 │ 2024年04月30日
更新日 │ 2024年06月04日
家族が亡くなったらすること|葬儀から四十九日法要までの必要な準備について
もくじ
そのため、いざ大切な家族が亡くなると、どうしたらいいかと途方に暮れてしまう方や、慌ててしまう方も多くいらっしゃいます。そこで今回は亡くなった直後から葬儀までの段取り、四十九日法要に至るまでに必要な手順を分かりやすくまとめました。
また、葬儀後に早めにおこなったほうがよい手続きについても触れていますので、この機会にしっかりと内容を抑えておくようにしましょう。
1.家族が亡くなったらすることは?
大切な家族が亡くなるとつい動揺して何をすべきか分からなくなってしまう方が多くいらっしゃいます。まずは以下の流れに沿って葬儀までの段取りをおこない、必要な方への連絡を済ませるまでが大切ですので順番に見ていきましょう。
1-1.死亡診断書の受け取り
病院や自宅で家族が亡くなってから、まずは医師による死亡宣告がおこなわれ、その後に死亡診断書を書いてもらうことになります。
ただし、療養中の病気による要因以外で亡くなった場合には事件性が疑われることになり、警察署へ搬送された後で検死の対応がなされます。
そのため、必要な検査や手続きが終わった後で警察署や提携の病院に伺う必要があり、その際は死亡診断書ではなく死体検案書を受け取らなくてはなりません。
また、どちらの書類においても左側に「死亡届」と記載された面があり、故人名や生年月日・住所・本籍などを書き、届出人になる方の情報も記入して所定の役所へ届け出をする必要があります。
ほとんどの場合では葬儀社が手続きの代行をしてくれるため、記載する情報を伝えるだけで問題ありませんが、自身で手続きを行う場合には7日以内と期限が決まっているため注意しましょう。
1-2.葬儀社を決めて搬送の依頼を行う
病院での死亡診断書の発行や亡くなった後の身体の処置(エンゼルケア)には約1〜2時間程度の時間を要します。その間に葬儀社へ連絡をしてご搬送の依頼をしなくてはなりません。
そのため、予め葬儀社が決まっていない方は自宅近くにある葬儀社や病院提携の葬儀社、インターネット上で調べた会社などから依頼先を検討することになります。
新規で葬儀社を検討する際には、以下の点を参考に丁寧な対応をしてくれるかどうかを判断材料にして、怪しい場合には安易に依頼するのを避けたほうが懸命です。
- 最初に電話や応対をした際にお悔やみの言葉を適切に述べられている
- 状況と心情を察して、安心できるような声がけや案内をしてくれる
- お迎えの車の手配をスムーズに行い、着車時間などをしっかりと伝えてくれる
お迎えの車を手配する際には安置場所を聞かれるため、自宅か専用の安置施設のどちらにするかを家族間で相談して葬儀社のスタッフに希望を伝えるようにしましょう。
1-3.葬儀の日程を決めて訃報を知らせる
お身体の安置が終わった後は葬儀に関する打ち合わせを進めていくことになります。希望する形式や規模に応じて式場を決め、火葬場の空き状況によって日程も決まります。
なお、菩提寺がある場合には僧侶の都合も併せて確認しておく必要があるでしょう。決定した日時や式場の場所については故人の訃報と共に、参列をして頂く方々にむけて順次連絡をしていきます。
2.通夜と葬儀・告別式について
お葬式と呼ばれるものは一般的に通夜と葬儀・告別式、火葬までを執り行う儀式全体のことを指します。ここでは一連の儀式に関する流れについて順番に解説をいたします。
2-1.通夜
故人と過ごす最後の夜に執り行われるのがお通夜です。仏式のお通夜では僧侶をお招きして読経をしてもらい、参列者は式中にお焼香をおこないます。
地域によって異なることもありますが、儀式自体は概ね18時から始まって19時頃までには終了します。その後は控え室に移動して、通夜振る舞いの食事をする流れが一般的です。
食事の席では故人を偲んで思い出話を語ったり、生前にお世話になったことに対しての御礼を述べたりする時間を過ごします。
概ね21時頃までに通夜としての式典は終了して参列者は解散する流れとなりますが、近しい家族が翌日まで故人に付き添って泊まりをすることもあります。
2-2.葬儀・告別式
通夜の翌日におこなわれるのが葬儀・告別式です。仏式であれば通夜と同様に読経があり、焼香の案内がなされます。出棺の前には故人の棺を囲み、お花入れなどをして最後のお別れをおこない、最後に喪主から参列者にむけた挨拶をします。
出棺後は親族を中心とした近しい方々が火葬場へ向かい、到着した後でお身体を火葬する流れになるでしょう。火葬を終えたら「骨上げ」といって参列者が箸を持ち、収骨容器へ順にお骨を収めていきます。その後は火葬場で解散となるか、式場へ戻ってから食事の席へと案内される流れとなるのが一般的です。
3.四十九日法要を迎えるまでに必要な準備
葬儀を終えてしばらくした後は四十九日法要を迎えます。四十九日法要とは、故人が亡くなった日を一日目として数えた際に、ちょうど四十九日目の節目に執り行われる儀式のことです。
本来は七日ごとに法要を行うのが通例でしたが、現在では簡略化されて葬儀と同じ日に初七日法要を執り行い、その後の供養の節目は四十九日法要となっていることがほとんどです。
また、四十九日法要の当日には納骨もあわせて行われることが多いです。そのための必要な準備について順番に見ていきます。
3-1.法要日時と場所を決める
四十九日法要は必ずしも亡くなった四十九日目に執り行う必要はありません。概ね四十九日を迎える1〜2週間前の日取りから家族やお寺の都合を照らし合わせて日時を決めていきます。
菩提寺がある場合にはお寺の本堂や墓前で執り行うことが一般的ですが、お墓のない方は自宅や近隣の会館などで法要を執り行います。人数や参列規模によっては食事の手配を依頼し、お寺の僧侶には葬儀の際と同様にお布施を用意してお渡しするようにしましょう。
3-2.石材店へ連絡をする
納骨をするお墓の開閉や墓石への字彫りは基本的に石材店へ依頼する必要があります。こちらも法要日時の調整をする際にあわせて連絡をしておくようにしましょう。
3-3.本位牌の手配
仏式の葬儀をした際には戒名を記した白木の仮位牌でお経をあげてもらいます。その後、四十九日法要をおこなう際に、漆塗りや唐木調の本位牌へと魂を移すため、予め準備をしておかなくてはなりません。
その場合は近隣の仏具店や葬儀社を通して依頼をするのが一般的です。ただし、完成してから手元に届くまでには概ね2週間前後かかるため、法要の日時が決まった後は速やかに手配をしておきましょう。
3-4.香典返しの手配
葬儀の際に頂いた香典に対して、改めてお返しが必要な方にはこの四十九日法要のタイミングを目処に手配をしていきます。その場合は香典の金額の半分から三分の一程度の品をご用意しましょう。
なお、最近では「即返し」といって葬儀の際に香典のお返しを済ませてしまうことも多いため、その場合には改めての手配は不要です。また、法要時に別途香典を頂くこともありますが、当日の用意が難しい場合にはこちらも後日改めてお返しの手配をしても差し支えありません。
4.葬儀を終えた後で早めにしたほうがよい手続きとは?
葬儀後には法要の準備だけでなく、役所が関与する各種手続きを進めていく必要があります。亡くなった時の年齢や職業の有無、所有財産等によって変わってくる場合もありますが、ここでは多くの方が該当する必要手続きについて3つに厳選をいたしました。最後にそれぞれの内容をぜひ参考にしてください。
4-1.年金の受給停止
年金の受給をされていた方が亡くなった場合、当月までの支給となり翌月以降は受け取ることは出来ません。日本年金機構にマイナンバーの登録がされていれば、死亡届の提出で手続きが完了しますが、もしも未登録の状況であった場合には別途受給停止の申請をする必要があります。
その際には必要書類を揃えて近隣の年金事務所やお住まいの市区町村の窓口に直接伺うようにしましょう。
4-2.葬祭費・埋葬費の申請
国民健康保険に加入をされていた場合、自治体によって差はありますが、申請によって5万円〜7万円程度の葬祭費を受給することが可能です。また、国民健康保険以外の健康保険に加入していた場合には、埋葬費の名目で5万円を受給することが出来ます。
いずれも亡くなった日から2年以内と余裕のある期限が設けられていますが、葬儀を執り行った証明として葬儀時の領収書等の必要書類の提出が求められるため、落ち着いたタイミングで忘れずに申請をしておくことをおすすめします。
4-3.各種名義変更や解約の手続き
故人が世帯主となっている家では変更の手続きが必要となります。また、電気・ガス・水道などの公共料金や各種民間のサービスを故人名義で契約をしていた場合には、それぞれの名義変更や解約手続きをおこなっていきます。
ただし自宅や車、預貯金、証券といった遺産に関する部分については金額によって相続税の申告が必要となる場合もあるため、状況によって専門家のサポートを受けるなどして慎重に進めていくようにしましょう。
家族が亡くなったら先ずは死亡診断書を受け取り、葬儀社への依頼をする。(まとめ)
家族が亡くなった後は死亡診断書を受け取り、葬儀社への依頼をすることが先決です。その際に故人のご安置場所を聞かれるため、自宅か専用の安置施設にするかを相談するようにします。その後の打ち合わせで葬儀の日時や場所を決めていき、必要な方へ訃報の知らせを行いましょう。
葬儀を終えた後は四十九日法要の日程決めや石材店への連絡、本位牌の手配、香典返しの手配などを順に済ませていく必要があります。また、それと並行して亡くなった後の手続き関係もしていかなくてはならないため、可能であれば家族間で相互にサポートするなどして負担が偏らないように進めていくことをおすすめいたします。