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公開日 │ 2024年04月30日

更新日 │ 2024年06月04日

お布施を渡すタイミングについて|渡す際のマナーや必要な準備をご紹介

お布施を渡すタイミングについて|渡す際のマナーや必要な準備をご紹介
お布施を渡すタイミングは特に決まりがあるわけではありません。ですが、仏式での葬儀や法要をおこなう際には、流れの中で今このタイミングで渡すのがよいといった、ある程度の慣習が存在しています。

また、僧侶へ直接お布施を渡す際に失礼のないようにするためには、「どういった言葉を添えるべきか」「どんな封筒に入れるとよいか」といったマナーについても予め知っておく必要があるでしょう。

そこで今回の記事では、お布施を渡す適切なタイミングから気をつけるべきマナー全般について詳しく解説をいたします。それに加えて正しいお布施袋の選び方や表書きなどについてもご紹介するので、ぜひご参考になさってください。

1.お布施を渡す適切なタイミングとは?

お寺の僧侶が来られた際に、いつお布施を渡せばよいのか戸惑ってしまう方も多くいらっしゃいます。また、葬儀と法要では式典を進行する流れも異なるため、それぞれの場面でお渡しする適切なタイミングについて見ていきましょう。

1-1.葬儀で渡す場合

葬儀でお布施を渡す場合は、式典が始まる前のタイミングで渡すのが一般的です。僧侶が開式の1時間〜30分前までには式場へ到着されるため、適当な頃合いにて控室へ挨拶に伺った際にお渡しするようにしましょう。

挨拶に出向くのは喪主だけで構いませんが、不安な場合は他の家族と一緒に伺っても差し支えありません。 もしも開式前の挨拶でお布施を渡せなかった場合は、お経が終わって式が閉式した時や後日お寺へ直接伺った時にお渡しをします。

いずれも葬儀社のスタッフが都度伺うタイミングを教えてくれるため、いつ声が掛かってもいいように予め準備をしておくと安心です。

1-2.法要で渡す場合

葬儀を終えた後は四十九日法要や一周忌法要などをお寺の本堂や墓前で執り行う必要があります。その際は葬儀とは別で改めてお布施を用意してお渡しするのが一般的です。渡すタイミングに関しては葬儀の時と同様に、始まる前の挨拶に伺った際に渡すようにしましょう。

もちろん始まる前に渡すことが出来なかった場合や、ついバタバタして渡しそびれてしまった場合には、お経が終わった後の帰り際にお渡ししても問題ありません。

2.お布施を渡す際に気をつけるべきマナーについて

お布施を渡すにあたって、しっかりと内容を抑えておきたいマナーが存在します。いざ渡す直前に慌ててしまわないように予め準備しておくとよい事項をそれぞれご紹介いたします。

2-1.お札の向きを揃えておく

お札をお布施袋に入れる際は、マナーとして必ずお札の向きを揃えておくようにします。その際に肖像画のある面が封筒の表書きの面と接するようにして、封筒の取り出し口に近い側にくるように配置します。

また、旧札や折り目をつけたお札を入れる香典とは違い、お布施に入れるお札はなるべく新札か、状態の良いお札を用意して入れるようにしましょう。

2-2.読経に対する御礼の言葉を述べる

読経が始まる前、終わった後のいずれかの挨拶で伺った際には、来てくださったことに対する御礼の言葉を添えるのがマナーです。

慣れない挨拶の場面では緊張してつい難しい言葉を選んでしまいそうですが、「本日はお越しいただきありがとうございます。よろしくお願いいたします。」といった言葉を伝えるだけで構いません。

その後は基本的に僧侶のほうから話を進めてくれるため、ある程度落ち着いたタイミングで部屋から退室するようにします。

2-3.お布施袋は袱紗(ふくさ)に包んでおく

お布施の封筒を直接カバンなどに入れて持ち運ぶと、汚れがついたり折り目がついたりする可能性があります。そのため、袱紗(ふくさ)と呼ばれる四角い形状の布を準備して、その中に入れた状態で持ち運ぶとよいでしょう。

僧侶に渡す際には中身のお布施袋を取り出して直接渡すのではなく、袱紗を下に敷いて差し出すようにするとより丁寧です。

3.正しいお布施袋の選び方や表書き

お札を入れるためのお布施袋は、どんな袋でもよいというわけではありません。また、表書きとして記載する文字も決まりがあります。それぞれの正しい内容について順番にご紹介いたします。

3-1.奉書紙で用意する

奉書紙は和紙の種類の一つで、昔から婚礼行事や葬儀などの改まった場面にて使われてきたものです。そのため、僧侶に対するお布施を渡す際の用紙として用いられることも多々あります。

奉書紙で用意する際にはお札を直接包むのではなく、中袋として別の封筒や半紙に入れた状態で包むようにします。

また、紙の裏表の区分があり、つるっとした面が表でザラザラした面が裏側になるため、入れる際に向きを間違えないように気をつけましょう。

3-2.白封筒で用意する

奉書紙を近場で手にすることが難しい方は市販の封筒などをお布施袋として使用しても問題ありません。その際は色や柄が入っていない白無地の封筒を選ぶようにします。

あるいは市販のもので予めお布施袋の仕様になっている封筒も販売されているため、そうした袋を購入して用意しておくとよいでしょう。

3-3.表書きは「お布施」と記載する

お布施袋の表書きには、奉書紙・白封筒のいずれであっても中央上部に「お布施」と記載します。その文字の下に葬儀を執り行う家名を「〇〇家」という形式で書き入れます。

中袋がある場合には郵便物と同様に左下部分に喪主の氏名や住所、電話番号などを記入するようにしましょう。また、どちらの記載も香典とは異なり、薄墨ではなく濃墨のペンを使用します。

お布施として包んだ金額については、必ずしも記入する必要はありません。ですが、僧侶から具体的な金額を事前に伝えられている場合や葬儀社からの紹介を受けた寺院に依頼した際は、双方で間違いがないように記載しておくと安心です。

4.お布施以外に用意が必要な御礼について

お布施を渡す以外にも、より丁寧な気持ちをあらわすために別途用意をした方がいい御礼があります。お渡しする際にはそれぞれの封筒や袋が必要になってくるため、具体的な内容について解説します。

4-1.御車代

僧侶に式場や自宅まで来てもらった際に、その御礼として渡すのが御車代です。金額に決まりはありませんが、遠方から来ていただく場合などはガソリン代や宿泊費、高速料金などを考慮して少し多めにお包みされるとよいでしょう。なお、法要で家族がお寺に直接伺うような場合には基本的に用意する必要はありません。

4-2.御膳料

御膳料はお食事代の名目としてお渡しする御礼です。通夜や葬儀において家族と一緒の食事の席に着かれる場合には必要ありませんが、お経を終えてそのまま帰られる場合には予め用意しておくとよいでしょう。

5.仏式以外の宗教で御礼を渡す場合の違いはある?

お布施は仏式で葬儀をお願いした際に渡す御礼ですが、他にもキリスト教式や神道式の葬儀の際に渡す御礼もあります。キリスト教式の場合は「献金」や「御礼」という名目で渡し、神道式の場合は「御祭祀料」や「御神饌料」という名目でそれぞれ渡すのが一般的です。

お札を入れる封筒について明確な決まりはありませんが、蓮の花が印字された袋は仏式でしか使用しないため、奉書紙や白封筒を用意することをおすすめいたします。その他のマナーや袋に記載する事項に関しては基本的に違いはないため、状況に応じて適切な封筒を選ぶようにしましょう。

お布施は読経が始まる前に控室などへ挨拶に伺った際に渡すのが適切です。(まとめ)

お布施は読経が始まる前に控室などへ挨拶に伺った際に渡すのが適切なタイミングと言えます。ただし渡すタイミングとして明確な決まりがあるわけではないので、最初に渡せなかったとしても慌てる必要はありません。

例えば葬儀であれば読経が終わって僧侶が帰られる時にお渡しすることもあれば、葬儀を終えた後でお礼の挨拶も兼ねて直接お寺へ渡しにいく場合もあります。判断に迷った際はタイミングをお寺に直接確認してみてもよいでしょう。

お布施袋については奉書紙があれば丁寧ですが、市販の封筒でも表書きがしっかりと記載されていれば特に差し支えはありません。

また、お布施以外に御車代や御膳料のご用意があるとより丁寧な気持ちが伝わります。この機会にお布施に関する必要なマナーを心得て、いざという時に慌てないように準備を整えておくと安心です。