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葬儀・お葬式の基礎知識

葬儀で喪主が行う挨拶について例文付きでご紹介

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公開日 │ 2021年10月08日

更新日 │ 2021年10月29日

葬儀で喪主が行う挨拶について例文付きでご紹介

葬儀で喪主が行う挨拶について例文付きでご紹介
葬儀では場面ごとに即した挨拶をする必要があります。挨拶を向ける対象には、親族はもちろんのこと、生前中にお世話になった方やお勤めを頂く僧侶なども含まれます。とはいえ、慣れない場面でいきなり挨拶を任されても、その役割を十分に果たすことは非常に困難です。そのため、喪主が挨拶をする内容について事前にしっかりと理解をして、いざという時に慌てることのないように万全な準備を整えておくことが望ましいでしょう。

今回は喪主がおこなう挨拶のタイミングや、挨拶をおこなう際に注意すべき3つのポイントをご紹介いたします。また、実際にすぐ使用することができる挨拶例文もあわせてご紹介しますので、それぞれ順番に見ていきましょう。

1.喪主にとって重要な役割が挨拶

喪主は葬儀における責任者となるため、式を執り行う上で様々な役割をこなす必要があります。具体的には、葬儀社との打ち合わせから始まり、参列者との窓口になって葬儀の内容を決定していかなくてはなりません。

その中でも特に重要な役割としては、タイミングごとに適した「挨拶」をおこなうことです。式に足を運んでくれた参列者やお勤めを頂く僧侶などに対して一人一人挨拶をする場面もあれば、全体に向けた挨拶を求められることもあります。しっかりとポイントをおさえた挨拶ができるように、事前に内容を理解しておくことが必要です。

2.挨拶を行うタイミング

2-1.通夜

18時の開式時間とすると、早ければ1時間前くらいから親戚や参列者の方が式場に到着します。中には遠縁の親戚や故人の関係の参列者がいらっしゃることもあるため、面識がない場合には生前のお礼も含め、しっかりと顔合わせをして挨拶をするようにしましょう。

また、お勤めを頂く僧侶が到着した際には控室で事前に「2日間どうぞよろしくお願いいたします」といった言葉を添えて挨拶をおこなうようにします。

2-2.葬儀・告別式

参列者と僧侶への挨拶は通夜と同様に丁重におこないます。なお告別式では式の最後に祭壇の前に立って、全体に向けた「喪主挨拶」をする機会があります。生前お世話になった参列者の方に対しては、故人の人柄が分かるエピソードや逝去に至るまでの経緯を自身の言葉でお伝えし、感謝の気持ちを述べるようにしましょう。

2-3.精進落とし

精進落としの会食は火葬中か、火葬後に式場へ戻ってきてからおこなわれます。会食を始める前には、喪主から挨拶や献杯の発声をして、終わり際にもお礼の言葉とともに締めの挨拶が必要です。

3.挨拶の例文

喪主として様々な意思決定を迫られて多忙な中、全体に向けた挨拶を1から考えるのは非常に負担がかかります。また、出棺前の感極まったタイミングでは気持ちが込み上げてうまく言葉が出てこない場合もあるため、以下のような例文に沿って話す内容を組み立てしまうと安心です。

3-1.出棺前の挨拶

遺族を代表いたしまして、ひと言ご挨拶を申し上げます。

私は、故人〇〇の長男、〇〇でございます。

本日はお忙しい中、ご参列をいただき、また大変ご鄭重なるご厚志まで頂戴いただきまして誠にありがとうございます。

(故人の人柄・逝去までの過程)

このように大勢の方々にお見送りをいただき、故人もさぞかし喜んでいることと存じます。生前、故人に寄せられた皆さまのご厚情に対し、心より御礼を申し上げます。

未熟ではありますが、残された家族一同、皆さま方には、今後とも故人の生前同様のお付き合いをいただき、ご指導・ご鞭撻いただきますようお願いを申し上げます。

本日はありがとうございました。

3-2.精進落とし開始前の挨拶

昨晩の通夜・本日の葬儀とご多忙のところ亡き〇〇(故人名)の為に、ご会葬をいただきまして誠にありがとうございました。おかげさまで滞ることなく葬儀・初七日を済ませることができました。

ご参列の皆様へお礼の気持ちを込めて、ささやかではございますが、心ばかりのお食事をご用意いたしましたので、お時間の許す限りごゆっくりとお召し上がりください。

本日は誠にありがとうございました。

3-3.精進落とし後の散会の挨拶

皆様、本日は長時間にわたりまして最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。亡き〇〇(故人名)もさぞかし喜んでいることと存じます。

まだまだ、ゆっくりとご歓談していただきたいところですが、ご参列の皆様もお疲れのことと存じますので、この場をお開きとさせていただきたいと思います。

皆様、どうぞお気をつけてお帰りください。

本日は誠にありがとうございました。

4.挨拶の際に気をつけるポイント

4-1.挨拶の長さ

生前中の故人のエピソードや逝去までの話をありのまま全てお伝えしようとすると、どうしても挨拶が長くなってしまいます。そのため、なるべく重要なポイントだけに話をまとめて、長くとも3分〜5分以内の時間に収めるように心がけるようにしましょう。

4-2.忌み言葉・重ね言葉を避ける

「死亡」といった直接的な表現や、「重ね重ね」「ますます」といった重ね言葉は避けて、一般的なマナーに即した言葉遣いを意識して挨拶をおこなう必要があります。

4-3.不安な場合はメモの用意をしておく

葬儀の挨拶は普段言い慣れない言葉も多く、全てを丸暗記しておくことが難しい方もいらっしゃいます。その場合、緊張して内容が飛んでしまうといったことを避けるためにも、ポケットに話す内容を記したメモを用意しておくとよいでしょう。

また、実際にそのメモを見ながら挨拶を進めてしまっても決して失礼にはあたらないため、落ち着いてゆっくりと話すようにすることが大切です。

5.葬儀が終わった後の挨拶回りも重要

5-1.勤務先への挨拶

葬儀に足を運んでくれた方がいらっしゃるのであれば、自身が出社した際にあらためてお礼の言葉を述べるようにします。また、家族葬でおこなって、会社関係の方の参列が無かった場合でも、無事に葬儀を終えた旨を報告するようにしましょう。

5-2.入所先の介護施設

故人が亡くなる直前まで介護施設へ入居していた場合は、部屋の荷物の整理などが必要な場合があります。荷物の引き取りや事務手続きで施設に伺った際には、生前中にお世話になったお礼をしっかりと伝えるようにしましょう。

5-3.ご近所の方

最近では家族葬が増えてきており、ご近所の方にも声をかけないで葬儀を執り行うケースも増えてきています。もし生前中の故人と交流があった近所の方がいらっしゃる場合には、状況をお伝えして、あらためてお礼の気持ちをお伝えするようにしましょう。

6.家族葬の場合は事後通知状を作成することも

家族葬の場合は会社関係や近所の方だけでなく、遠方に住んでいる親戚にも伝えずに式を執り行うこともあります。そうした状況では、亡くなった事実や葬儀を家族のみでおこなった経緯と一緒に、生前中のお礼を記した事後通知状を作成することもあります。

直接的な挨拶だけでなく、事後通知状を通じた文面での挨拶となる場合もあるため、状況に応じてしっかりと使い分けられるようにしておくことが大切です。

葬儀で喪主が行う挨拶について例文付きでご紹介(まとめ)

大切な家族を亡くしてしまい、精神的な負担もかかってしまう中、通夜・告別式・精進落としの各場面における喪主の挨拶の負担は非常に大きいです。

また、出棺前の全体に向けた挨拶は人前で話すことへの緊張も相まって、うまく自身の言葉だけでは伝えられないこともあります。

そのため、少しでもそういった負担を減らすためにも、まずは基本の例文に沿って文面を作成することをおすすめいたします。また必要であれば事前にメモの用意をしておくなどして、長くなりすぎない3分〜5分程度でゆっくりと想いを伝えるようにしましょう。

たとえ例文通りの決まった形式でも、自身の口から参列者へ向けて直接お礼を伝えることで、十分にその気持ちは伝わります。