マナー
公開日 │ 2021年10月08日
更新日 │ 2024年06月04日
葬儀で供花を出す際のマナーと相場金額について
もくじ
また、供花は故人への弔意をあらわすものとして、非常に重要な意味が込められるものです。遺族へ失礼のないようにしっかりと事前にマナーを心得ておくようにしましょう。
「葬儀で供花を出したいが、どうしたらいいか分からない…」「そもそも供花が何かよくわからない…」「供花を出す際に気をつけるべきマナーを知りたい」と考える方向けに、まずは供花の種類から具体的な手配方法・金額をそれぞれ順番にご紹介いたします。
1.供花とは
供花とは、通夜や告別式などで故人の冥福を祈るために供える花のことです。主に祭壇脇に飾られることが多く、供花には出された方の名前が入った木札を立てて飾ります。
数え方としては1つの場合「一基」、2つの場合は「一対」となり、木札は故人との関係の深さに順じて祭壇上から並べられていきます。
出される本数が多い場合などは、芳名板としてまとめて名前を表記されます。昔は供花を一対で出すことがマナーと言われていた時代もありましたが、現在では誰でも一基から出す機会が多くなってきているため、特に気にする必要はありません。
また、供花と同じように葬儀で出されるお花として花環もあります。花環は円環状の生花や造花にスタンドがついたもので、主に式場の外の出入り口付近などに出されることがほとんどです。
ただし、地域によってはスペースの都合上出すことを禁止されてしまっている場合もあるため、その際は供花だけを式場内に飾るようになります。
2.供花の種類はどんなものがある?
2-1.菊を中心としたアレンジメント
仏式のお葬式の場合、白をベースとしたお花で落ち着いたアレンジメントにすることが一般的です。そのため、お葬式だけでなくお彼岸やお墓参りでも仏花として多く用いられる菊の花を中心に使用されています。
他にも、白色の胡蝶蘭、百合、カーネーションなどもアレンジメントに組み込まれていることが多いです。
神式でも仏式と同様に、白菊、カーネーション、百合、カスミソウなど、白をベースとして様々な花が使用されます。ただし、キリスト教では洋花がメインとなり、他の宗教のように菊を使用することはありません。
2-2.最近では洋花が多く使用されている
芸能人のお葬式で華やかな祭壇が注目されるなどして、最近では白に限らず様々な色付きの洋花も供花として使用されるようになってきました。また、故人の好きな花で祭壇を飾り、それに合わせた供花を飾ってくれるような葬儀社もあります。
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2-3.地域や宗派によっては樒(しきみ)を使うことも
関西などの一部地域では供花の代わりに「樒(しきみ)」供える場合もあります。なぜなら樒(しきみ)には強い香りと毒があり、昔から「邪気を払う」「故人を悪霊から守る」と考えられてきたからです。また、仏教の宗派の中でも浄土真宗や日蓮正宗など一部の宗派では積極的にこの樒(しきみ)が飾られることも多いです。
3.供花の手配方法や金額は?
3-1.供花の手配は葬儀社へ
供花は基本的にお葬式を執り行っている葬儀社か、その提携のお花屋さんへ依頼をします。電話で注文する場合は木札に記載する名前を口頭で伝える必要がありますので、漢字の間違い等がないように注意しましょう。また、最近ではインターネット上のフォームで供花の注文を受け付けているところもあります。
供花の代金については、当日葬儀場のスタッフに声をかけて直接支払いをするか、もしくは請求書送付のうえ振込の対応となることが多いです。なお大規模な葬儀の場合には専用の受付が設けられていることもあります。
3-2.供花の種類や金額が統一されていることもある
供花の金額相場は10,000円〜30,000円程度とされています。ですが、実際には祭壇に飾る際に大きさや種類が異なる供花が並んでしまうと、全体のバランスが崩れてしまうことから、あらかじめ供花の種類と金額を統一としているケースもあります。
「気持ちとして、とにかく大きな花を飾ってあげたい…」と考える方にとっては残念に思われるかもしれませんが、その場合は供花を一対として2本両脇に飾るといった出し方を検討してみるとよいでしょう。
4.供花を出す際に気をつけるべきマナー
供花は式場に到着してすぐその場で出せるものではありません。そのため、遅くとも式当日の午前中までに手配をするというのがマナーとなっています。
他にも、複数人で供花を出されるような場合に気をつけたいマナーもあります。それは4名以上になる場合は、「〇〇一同」といった表記にすることです。
なぜなら、木札に記載する名前が多くなればなるほどスペースを広く取りすぎてしまい、文字が小さくなってしまうからです。ご友人や会社関係などで出される際には特にこうした細かい点にも気をつけるようにしましょう。
5.頂いた供花にお返しは必要?
お香典を頂いた際には、香典返しとして金額の3割〜半額程度の返礼品を渡すことが一般的です。
一方で供花に関しても同様にお返しが必要かどうか、気になる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、供花はあくまで故人に対する純粋な弔意として出されることが多いため、基本的にお返しをする必要はありません。
また、頂いた供花については最終的に柩の中に収めたり、遺族の家に飾るなどして使用をされます。そのため、故人に向けられた弔意には十分に応えることが出来ており、お返しがなかったといって失礼にあたるようなことはありません。
ただし、どうしても気になる場合は、供花を出された方へ後日菓子折りなどをお渡しするか、お礼の手紙などを送るようにするとよいでしょう。
葬儀で供花を出す際のマナーと相場金額について(まとめ)
供花は故人のために祭壇脇に供える花のことで、それぞれ木札を立てて名前を掲示します。出される本数によって呼び方が「一基」「一対」と変わり、お花の種類も仏式、神道、キリスト教、など宗教によっても様々です。
仏式において、一昔前は白をベースとして菊の花がメインとして供花に使用されていましたが、最近では洋花のアレンジメントも盛んに取り入れられています。
供花の金額相場としては10,000円〜30,000円程度となっていますが、家族の意向によっては、金額やお花の種類など、出す際の細かな条件を設けている場合もあります。
葬儀のギリギリの手配になってしまって慌てることのないように、平安祭典にご相談ください。